243.8℃ を
下記グラフにより目分量で圧力換算すると、243.8℃ = 約35気圧 = 約3500KPa = 約3.5MPa である。
(上図のダウンロードURLは失念しました)
原子炉冷却材温度変化率55度C/h以下を守って減圧した場合、代替注水が可能な圧力に下げるまでの時間見積もり。
285度 約70気圧
285度 - 55度 = 230度 上記グラフより目分量で、約28気圧(約1時間後)
230度 - 55度 = 175度 上記グラフより目分量で、約09気圧(約2時間後)
以下、代替注水可能な約5気圧の温度を上記グラフより目分量で読み取ると約150度
175度 - 25度 = 150度
以上、代替注水可能な約5気圧まで減圧するには、最低でも約2時間30分弱かかる。
RCIC(バッテリー4時間)HPCI(バッテリー4時間)を使って減圧する場合、上記時間を考慮しておかなければ
ならない。
なお、福島第一原発は、積極的に減圧しようとする動きを見せていない。
結果的に、福島第一原発は、代替注水に失敗し、メルトダウンさせてしまった。
ちなみに、福島第二原発は、積極的に減圧して代替注水を行い、代替注水で時間稼ぎ(約3日間)をしている間に、
自衛隊機でモータを緊急空輸するなどして被水したモータを交換し、電源車と動力変圧器を使用するなどして
RHR(残留熱除去系)を応急復旧させ、メルトダウンを防いだ。
ちなみに、減圧操作は、サーキットレースに似ている。つまり制限時速55kmのS字カーブの連続を、
ガードレールにぶつからずにいかに短時間で走行するかに似ている。
時速55kmギリギリで走行し、ガードレールにぶつかると、復帰時間で時間をロスり、返って時間がかかる。
最初から時速40kmで安全走行した方が、結果的に短時間で目的を達するという考え方をする人もいる。
福島第二原発の、1号機、2号機、3号機のそれぞれの減圧方法を見てみると、せっかち型、慎重型に分かれる。
福島第二原発の事故時において、代替注水可能なまでの減圧に実際に要したそれぞれの時間算定は、下記である。
1号機:8時間03分
2号機:5時間42分
4号機:7時間39分
なお、これらの事故時実測データは、今後のバッテリー容量の設計のための重要な基礎データになると思われる。